中井菜央写真展
雪からはじまる
2023年9月29日(金)→ 11月27日(月)
「雪の刻」より
休 館 日 11月15日(水)、11月22日(水)
開館時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)
観 覧 料 大人500円、小中高250円(団体割引あり)
会期中、南魚沼市民は観覧無料です。
2館合同開催
南魚沼市トミオカホワイト美術館(当館では、富岡惣一郎「雪に魅せられて」と同時開催いたします。)
鈴木牧之記念館
滋賀県出身の中井菜央は、雪が見せてくれる何かとの出会いを求め、全国の豪雪地帯をまわり、2015 年新潟県津南町にたどり着きます。
積雪量もさることながら、この地特有の湿った重い雪が作り出す光景に目を奪われました。毎冬10 0 日滞在すること5 年。6年目には年間を通し撮影を重ねます。
ある日、中井は“何もないと感じさせる不思議な白に私は包まれた”とホワイトアウトを経験します。目の前が開けた際に再び現れた風景は、白い雪の上に浮いているかのように見えたそうです。この時、生まれたシリーズが「破れる風景」です。
「雪の刻(とき)」シリーズでは、雪国の四季に寄り添い、雪がその姿を消した後もその存在を感じさせる、豊富な水や季節のにおい、植物の成長や動物の営みなど万物が刻む“雪が律する時” を表現。また、そこに暮らす人々と出会い、深く魅せられていきます。生まれ育った時代や場所によって形成される人格、それらを飾らぬ姿で写し出しています。
映像展示では、漆黒の背景に降る雪を夜通し撮影した「降る」、夏の南魚沼の湧水とその周りを捉えた「流れる」(本展覧会のために制作した新作)を紹介いたします。
本展は、南魚沼市トミオカホワイト美術館と鈴木牧之記念館の2会場で開催いたします。美術館では、美しい雪に魅了された富岡惣一郎が描いた作品とともに「雪の刻」と「流れる」を、記念館では、江戸時代の文人・鈴木牧之が著した『北越雪譜』の世界観の中で「破れる風景」と「降る」を展示し、二つの会場とそのあいだの実風景、すべてがこの地の雪を介し、ひとつに響き合う展覧会です。
「雪の刻」より 「破れる風景」より
「降る」映像展示 「流れる」映像展示
|ギャラリートーク|
2023年10月22日(日)14:00 – 15:00
〈申込不要・要入館料〉
中井菜央さんが作品について語ります。
|中井菜央プロフィール|
1978 年 滋賀県生まれ
2006 年 日本写真芸術専門学校卒業
出版社写真部勤務を経て現在フリーランス
2008 年 名取洋之助写真賞 奨励賞
2022 年 さがみはら写真新人奨励賞
2023 年 日本写真協会賞 新人賞