富岡 惣一郎 (とみおかそういちろう)

私の「白の世界」とは、私の雪国に対する望郷の精神がベースにあって、雪国の旅、巡礼を
通して白の不思議な美を発見し表現することでした。
私は、雪深い越後に生まれました。
私の制作は先ず、「トミオカホワイト」と名付けた白い絵の具を作ることから始まりました。
自分に必要な白の絵の具を発明し、必要な道具、長大ペインティングナイフを鍛造させ、
あらゆる状態の「白の世界」を創り出すためすための技法を開発し、世界中の誰もが
到達していない、私だけの「白の世界」に挑戦したのです。

富岡肖像

 

略 歴     
                                          

1922年  新潟県高田市(現上越市)に生まれ、新潟県立高田商工学校卒
1960年  三菱化成工業広告宣伝部門に勤務のかたわら独力で絵を学ぶ(1965年まで)
1962年  新制作協会賞を受賞
1965年  ロックフェラー財団招待留学生として7年間ニューヨークに居住・制作
1972年  帰国、京都、丹後の雪を取材した後、北海道を振出しに日本の「雪国巡礼」に出る
1981年  中国桂林取材
1984年  東郷青児美術館大賞を受賞
1985年  アラスカ氷河取材
1989年  日本政府専用機内の壁画デザイン
1990年  新潟県六日町(現南魚沼市)にトミオカホワイト美術館開館
1994年  5月31日死去(享年72歳)

 

受 賞
                                          

1953年   第17回新制作展初入選
1962 年  第25回新制作協会賞受賞、現代日本美術展第1回コンクール賞受賞
      ニューヨーク『日本の14人展』出品
      サンパウロ・ビエンナーレ展で近代美術館賞受賞
1968年   パリ近代美術館「現代大家・新鋭展」出品

 

個展等
                                          

1974年~93年  銀座和光で、77,79,86年を除く毎年新作発表個展
1983年       NHK・TV日曜美術館「白の世界」放送
1984年       NHK・TV日曜美術館「白への挑戦」放送
1989年       政府専用機機内の壁画4面デザイン



作品紹介   

001 信濃川・卯の木A 150号 1984  

信濃川・卯の木(1984)

 「1983年3月上旬、セスナ機で取材。高度300メートル、川幅の一番広い長岡地区を通り、魚野川と合流し蛇行する川口地区を旋回、小千谷市卯の木地区の信濃川最大蛇行地帯に出る。深い雪に埋まった白い大地の中を大蛇がのたうちまわる大景観は、地上からでは想像もできないー」

 この作品は、1984年に東郷青児美術館大賞を受賞している。

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312夜花火・片貝B(1989)  

花火・片貝(1989)

 「長岡と片貝の世界一の花火が私に一大転機をもたらした。それは、白い光に挑戦することだった。白の世界の技法で、白と黒以外に色のたくさんの実験ができたー」
 
 画家は、花火の大首絵といっていたが、花火のクローズアップ。炸裂した光は放射状に八方に飛び散る。特製ナイフが、同じ力、同じ速さで黒絵の具を削り豪華な花火の作品となった。

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351星・BLACK(1993)  

星・BLACK(1993)

 雪国の『白の世界』を追及する画家は、雪そのものから、一瞬にして飛び散る花火、雪国の中の淡い色彩、水の揺らぎ、そして風、雲と次々と新たなテーマを発見して挑戦しつづけた。

 「-夜空に光る星、星雲、月となり、雪国の冬の太陽へと移っていくことにして準備を進めています。何年もかかることと思います。」

 1994年志し半ばに画家は永遠の白の世界へと旅立った。

 

 

 

 



休館日

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